R7.8. 22_埼玉小の歴史㉑(埼玉歌)

 以前紹介した「埼玉音頭」と同様に、校長室の壁には、「埼玉歌」の楽譜が飾られています。この「埼玉歌」が歌われていたのは、埼玉小学校が、埼玉尋常高等小学校・埼玉国民学校と呼ばれていた戦前にまで遡ります。当時の生徒の回顧談によると、終戦頃までは、朝礼の終わりなどに歌っていたそうです。
 歌詞のもととなっているのは、「小埼の沼」を詠んだ「万葉歌」です。「埼玉の 小埼の沼に 鴨ぞ翼きる 己が尾に 零り置ける霜を 掃ふとにあらし(さきたまの をさきのぬまに かもぞはねきる おのがおに ふりおけるしもを はらうとにあらし」(万葉集9巻‐1744)
 作曲者は、当時の校長であった加相誠一先生(在職:昭和14年~昭和22年)です。
 「小崎の沼」は、現在の埼玉小校歌の中でも歌われていますが、戦前から当時の子供たちに詠われていたかと思うと、埼玉地区の人々の深い想いを感じます。復刻した旋律をどこかで現在の子供たちにも紹介したいと思います。

埼玉歌(復刻).mp3