R7.8.25_埼玉小の歴史㉒(百万遍・お獅子様・トビオケ)

 埼玉地区を巡っていると小さなお社も含めて、神社仏閣が非常に多いことに驚きます。そして、調べると、そこでは、旧村落単位で様々なお祭りを行っていたことがわかりました。
 まず、埼玉地区の多くで行われていたのが、「百万遍」です。(上埼玉、下埼玉、冨士山、杉原、片原)で行っていた記録が見つかりました。この行事は、「悪疫退散」などを祈り、大きな数珠をもって、地区内を廻って歩くお祭りです。地区によって、山車が出たり、子供が担ぎ手になったりと特色も様々です。他にも、百塚地区や渡柳地区で行われていた「お獅子様」や野地区の上手、谷端、原で行われていた「トビオケ」がありました。悪疫退散などの込められた願いは同様ですが、獅子頭を持って、地区内を廻るお祭りです。
 現在は、行われていない地区も多いようですが、旧村落では、これらのお祭りを通して、地域の絆を深めていたのだと思います。

「↓百万遍の数珠(左)安楽寺の獅子頭(中央)谷端のトビオケ(右)」(行田市史 行田市の民族より転載)